『万葉集』第1巻 1番歌(雄略天皇)
漢文・読み下し文・現代語訳
標目
漢文
泊瀬朝倉宮御宇天皇代〔大泊瀬稚武天皇〕
読み下し文
泊瀬朝倉宮に宇御めたまひし天皇の代〔大泊瀬稚武天皇〕
現代語訳
泊瀬の朝倉に宮を定めて天下を治められた天皇の御代〔大泊瀬稚武天皇〕
題詞
漢文
天皇御製歌
読み下し文
天皇の御製歌
現代語訳
天皇がお詠みになった歌
本文
漢文
籠毛与 美籠母乳 布久思毛与 美夫君志持 此岳尒 菜採須児 家告奈 名告沙根 虚見津 山跡乃国者 押奈戸手 吾許曽居 師吉名倍手 吾己曽座 我許曽者 告目 家呼毛名雄母
読み下し文
籠もよ み籠持ち 掘串もよ み掘串持ち この丘に 菜摘ます児 家告らな 名告らさね そらみつ 大和の国は おしなべて 我こそ居れ しきなべて 我こそ座せ 我こそは 告らめ 家をも名をも
現代語訳
その籠、かわいい籠を持っているね。その掘串も、おしゃれな掘串だね。この丘で菜を摘んでいる乙女よ、あなたの家はどこなのか、名前も教えてくれないかな。そらみつ大和の国は、すべて私のものなんだよ。私こそがこの国を統治しているんだよ。私から告げましょう、家も名前も。
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作者
雄略天皇
分類
部立
雑歌
歌体
長歌
籠もよみ籠持ち掘串もよみ掘串持ちこの丘に菜摘ます児家告らな名告らさねそらみつ大和の国はおしなべて我こそ居れしきなべて我こそ座せ我こそは告らめ家をも名をも